2001/11



外人墓地 を 後にしてから の 彼女は

この 広い墓地 の 中 を 転々 と 彷徨っていた


元々 控えめで 大人しい 彼女は 自ら 進んで

すがた を 見せることはなく

時に その しずかな 存在に 気付かず

通り 過ぎてしまうこと も 多々 と あった


「 チビ … チビ … チビ …  どこぞに 居るん? 」

あてなき すがた を 求め 彼女の名 を 呼びつづけた


「 まった く 心配ばかり かけるんだから … 」


彼女への あいさつ の 言葉 が

哀願の色へと かわってゆくこと が たまらなく 哀しかった
i n d e x   ..........  t o p  ..........   [ 050 ]  ..........  b a c k  ..........  n e x t








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