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彼は いつだって 仔犬のように
無邪気に 迎えてくれた
仲間 と じ ゃれあい 縦横無尽に 走り回る
その すがた が たまらく 微笑ましかった
けれど 帰路 の 思いは 疚しさで 一杯なんだ
帰り 支度 を はじめると
彼は 「 行かないで … 」 と ばかり に 絡みつく
ワンブロッ ク 先まで の お 見送り
視線 を 落として 立ち止まる
彼は もう 知っている
ささやかなる 希望さ えも 無意味なことを …
約束 できぬ いつの 日か …
願い 叶わぬ 今日の 日を …
あた しは 彼 の 気持ち を 踏みにじり
弄んでいるだけなのだろうか …
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2001/12
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