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その日は 大地の底から 凍えるほど
寒さ の きびしい 一日だった
誰も居ぬ 閑散とした 外人墓地 の 一角に
彼は ひとり しずかに 佇んでいた
それは 実に 一ヶ月ぶり の ことであった
だが 再会に よろこぶ 間もな く
こころ が はげしく ゆれた
おびただしい数 の 発砲スチロールの破片 …
それは まるで 小雪のように
彼 の 横腹に まとわりついていた
おい! いった い どうしたん?
彼は なに も 答えようとはしなかった
不機嫌な 鉛色の空は 今にも 小雪 を
散らさん と ばかりに 堪えていた
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2002/02
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